ウスリームシクイ(またはキタムシクイ) Japanese Name: Usurii-mushikui or Kita-mushikui

英名 English Name : Pale-legged Warbler
学名 Scientific Name : Phylloscopus tenellipes

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8. 2008年5月27日
石川県輪島市

本種は春期の渡り時期には日本海側沿岸部では決して珍しい鳥ではないと考えられるが、エゾムシクイとの識別点がよく分かっていないため、見逃されている可能性が高い。囀りはエゾムシクイとは全く異なり、「フィリフィリフィリ・・・」または「シリシリシリ・・・」と続く声で、ややイイジマムシクイに似る。ただし、囀りが聞かれるのはゴールデン・ウィークのころに限られると思われ、特に北九州を通過する個体が多いようである。この個体は全くさえずっていなかったので、雌かまたは繁殖にかかわらない雄であるものと推定される。

この個体では初列風切が6枚見えており、p6(最長初列風切)-p5(p6の内側)の先端の間の長さに比べ、p5-p4の先端の間の長さがやや長い。これはエゾムシクイとの本種の識別点と考えられる。p6とp7はほぼ同じ長さに見える。

また、頭部と背中の間のコントラストはわずかにあるが、野外ではエゾムシクイとの確実な識別点とはならない。
9. 2008年5月27日
石川県輪島市

下嘴は全体に暗色部分が大きく、エゾムシクイに似る。脚はエゾムシクイに比べ、細く見える。下尾筒はエゾムシクイでは白く、本種ではやや黄色みを帯びるようであるが、今後の研究課題である。
10. 2008年5月27日
石川県輪島市

頭部の色は灰色みが強いが、光線の状況によって、見え方が異なる可能性がある。初列風切の突出はエゾムシクイよりやや短いが、野外でははっきりわからないことが多いと思われる。


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