英名 English Name : Eastern Crowned Warbler
学名 Scientific Name : Phylloscopus coronatus
Page 1
1. 1996年5月21日 石川県輪島市 頭央線がある点で、メボソやエゾと識別できるが、前方から見ると分からないこともある。嘴はバランス上、メボソやエゾより細長く見える。眉斑は前半が急に細くなっていることが多い。上面の色彩は緑色みが強い。地鳴きは「フィ」と聞こえる柔らかい声。本種は頭の羽毛を逆立てているのか、頭頂がやや尖って見えることが他種より多いように思う。 |
|
2. 1996年5月21日 石川県輪島市 頭央線は後方から見ると確認しやすい。また、頭部は背より明らかに暗色である。三列風切に対する初列風切の突出はメボソムシクイよりやや小さい。翼帯は2本あるが、磨耗すると確認しにくくなる。 |
|
3. 2001年5月 石川県輪島市 下嘴先端は暗色斑が無い。この点で下から見てもエゾムシクイやメボソムシクイと識別できる。 |
|
4. 1992年5月22日 石川県輪島市 下尾筒はメボソムシクイやエゾムシクイに比べて黄色みが強い。 |
|
5. 2002年9月5日 石川県輪島市 成鳥冬羽? 秋の渡り時に撮影した写真。本種の秋の渡りは他種より早い傾向があり、8月に渡りのピークがある。 この個体の眉斑の後半部の幅は春の個体より狭く見える。しかし次ページのNo.9〜11に示したように、秋の渡り時には、眉斑全体の幅が春の個体より広い個体を見かけることのほうがむしろ多い。 山階(1941)の記述によれば、本種の秋の換羽は幼鳥では7月から8月、成鳥では8月以後に行われる。成鳥の換羽は全身換羽であるのに対し、幼鳥は体羽のみを換羽して第一回冬羽となる。したがって秋の渡りの時期には成鳥の翼は新鮮であるのに対し、第一回冬羽では幼羽のままのはずであるから、より古いと考えられる。したがって、この個体のように雨覆先端の翼帯が広い羽毛は新鮮なものと考えられ、成鳥ではないかと思われる。同時に眉斑の幅が狭い個体は成鳥では無いかと思われるが、推定の域を出ず、今後の研究課題である。 |